測量・調査・計測技術
地すべり地における地盤伸縮計計測
測量・調査・計測について
土木設計の対象となる構造物はすべて大地に立脚していて、大地すなわち地盤に支えられています。従って設計を実施する前提として、その形状を「測量」によって知り、その性質や強さを「調査」によって知る必要があります。また場合によってはその動きを「計測」によって知る必要があります。当社では長年にわたり測量・調査・計測の多くの実績を持っています。以下にトピックス的にその技術の一端を紹介します。
3次元レーザー測量
最近の測量に関する技術革新の一つとして、3次元レーザー測量が挙げられます。超高速でスキャンするレーザースポットにより、瞬時で対象となる地表面の点群の3次元座標値を取得することができます。計測結果から、地形、構造物等の形状や寸法の確認、任意箇所の断面図作成ができます。当社では考古学的発掘調査・活断層のトレンチ掘削調査・災害時の緊急地形調査などにこの技術を活用しています。
急峻地形における岩盤ボーリング調査
山岳地帯における岩盤ボーリング調査の実施は、時に現場の技術者に創意と工夫を要求します。右事例は岩盤崩壊が発生した道路法面において緊急対策として実施されたモルタル吹付斜面上のボーリングマシン設置例です。
また次の例に示す山岳地帯の道路法面では、ボーリングマシンの搬入・設置に対してスペースの確保や安全対策に細心の注意を払う必要がありました。このような努力の結果により得られるボーリングコアは、さまざまな地質情報を我々に提供し、それによって適切な防災設計が可能になります。
地下水観測用井戸の効率的設置
阪神コンサルタンツでは、簡易ボーリングマシンを使用することにより、迅速かつ低価格で地下水観測井戸を設置することができます。φ45mm~125mmまでの観測孔を掘削深度5mまで1日、掘削深度5~10mで1~2日、掘削深度10~15mでは2~3日で設置することができます。
地すべり地における地盤変形量の自動計測
地すべり地を通過する高速道路の建設にあたって、工事が地すべりの滑動を引き起こす恐れが懸念される事例があります。次図はインターネット技術を取り入れた、地すべり活動の警報つき自動計測システムです。