豊かな生活環境を育む技術があります

阪神コンサルタンツが当サイトでご紹介させていただいております、業務内容「地質調査」「物理探査」「データ解析」「土木設計」をはじめとする全ての技術分野、全ての企業活動は当社の経営理念に基づき、豊かで住み良い環境の創造にむけて行われています。

このページでは豊かな生活環境を創造を目指す上で、重要な課題である「環境への取り組み」と「防災への取り組み」について順にご紹介します。

環境  -自然を知り、守り、活かす-

人間が健康で快適な生活を送るためには、きれいな空気や水、緑豊かな自然環境が不可欠です。
一方、住みよい社会を作り、安全で豊かな暮らしをするためには、交通の便を良くするための道路整備、土砂災害から人命を守る砂防ダムなど、社会資本の建設は、いずれも必要なことです。
しかしながら、いくら必要な事業であっても、それにより、環境に著しい悪影響が生じてしまってはどうにもなりません。公共工事に代表される社会資本の整備の計画・実施にあたっては、環境配慮への取り組みが重要課題となってきています。

■ 生活環境

道路周辺の騒音・振動調査、交通量調査、路面変状調査

道路整備の促進、急速なモータリゼーションの進展により、沿道環境への問題も高まっています。当社では、騒音・振動問題に対して、沿道住民から聞き取り調査・交通量調査・路面性状調査などの現状把握から、騒音・振動測定等の環境調査、原因の究明、対策工の提案を行っています。(※下図、交通振動測定結果と交通騒音測定結果の例はクリックで拡大図をご覧いただけます。)

振動・騒音測定状況写真
振動・騒音測定状況
路面状況と交通振動 測定記録(dB)
路面状況と交通振動 (dB)
路面状況と交通騒音 (dB)
路面状況と交通騒音 (dB)

■ 水環境・土壌環境

地下水汚染調査(解析・予測シミュレーション)、土壌汚染調査、汚染対策

土壌汚染・地下水汚染は、直接人の目にふれることなく進行してゆきます。2003年2月に「土壌汚染対策法」が施行されてから、工場など特定の要件を満たす施設をもつ事業者または土地の所有者に対して、施設の廃止時の土壌汚染調査が義務づけられています。当社は従来からの事業経験をもとに、水環境・土壌環境に関する資料収集・現地調査・解析・予測シミュレーションから対策の提案までを行っています。

汚染拡散シミュレーションの例
汚染拡散の数値解析シミュレーション
※上図をクリックすると拡大図がご覧いただけます
土壌汚染問題に対して、汚染のメカニズム解明や影響範囲予測を数値シミュレーションを介して行い、効果的かつ経済的な対策工を提案します。左図は、汚染源から地下へ浸透した汚染物質の、ある経過時刻における分散範囲および分散濃度を数値シミュレーションにより予測した結果です。こうした結果を基に,汚染地と汚染源の因果関係解明や対策工の検討を行います。

このような数値シミュレーションによる検討も、当社が得意とする分野の一つです。

※別ページに関連項目があります。

FEM解析技術

■ 自然環境

生態系調査(フィールド調査)、環境へ配慮した計画・設計の提案

両性・爬虫類等の分布図の例
両性・爬虫類等の分布図(夏期・一例)

環境問題を考える上で、自然環境への配慮が不可欠となっており、中でも動植物および生態系の現況をより詳細かつ的確に把握することがますます重要となってきています。特に山間部に計画される砂防ダム等の構造物や道路などは、計画段階から環境への配慮が必要となってきます。当社では、このような自然環境技術分野に対するニーズの専門性、多様性に対応すべく、豊富で多彩な技術スタッフがフィールド調査に当たり、有識者からのアドバイスを頂きながら、その結果を反映した設計業務を行っています。

モリアオガエル(植物および生態系の現況調査)

■ その他の環境

地形改変による風況シミュレーション(風害予測)など

大規模な地形の改変は、風の流れに変化を及ぼし、思わぬところで風害となって私たちの生活に悪影響を及ぼすこともあります。当社では地形を3次元モデル化し、数値シュミレーションによる影響評価を行っています。(※下図をクリックすると拡大図がご覧いただけます。)

風況シミュレーション結果
風況シミュレーション結果

防災  -日本土木の歴史は防災の歴史-

地震や地すべり、台風による風水害など様々な自然災害を耳にします。日本に住む私たちは大きな被害をもたらすこれらの自然現象と隣り合わせで生活していると言っても過言ではないでしょう。地球は生きています。自然を理解し、また地域を理解して、災害対策を考えることは、人命や財産を守るうえで非常に重要です。

  • ●地震被害想定・・ 地震動予測、構造物被害予測、ライフライン被害予測、人的被害予測
  • ●斜面防災・・・・ 急斜面地崩壊対策、地すべり対策、落石・崩壊対策、なだれ対策
  • ●ハザードマップ・ 山地崩壊(地すべり等)マップ、液状化マップ
  • ●その他・・・・・ 道路防災点検、災害復旧対策、宅地防災対策、老朽化法面調査

■ 地震被害想定

ひとたび起これば、大きな被害を及ぼす地震。将来起こりうる地震を想定し、あらかじめどの様な被害が起こるかを予測し、対策を考えることは、安全で災害に強い町づくりを行うことに役立ちます。
当社では、様々な地盤情報により地震動予測を行うとともに、地域に即した家屋、人的など被害状況を細かく予測します。

兵庫県南部地震(1995)で倒壊した阪神高速道路神戸線
兵庫県南部地震(1995)で倒壊した阪神高速道路神戸線
花折断層で発生した地震の予想震度分布(平成15年度 京都市第3次地震被害想定報告書)
花折断層で発生した地震の予想震度分布
(平成15年度 京都市第3次地震被害想定報告書)

▲上図をクリックすると拡大図をご覧いただけます。

大阪府南河内郡太子町直下付近で2000年8月27日に発生したM4.4の地震の波動伝播の様子
(平成16年大阪平野の地下構造調査報告書)
大阪府南河内郡太子町直下付近で2000年8月27日に発生したM4.4の地震の波動伝播の様子(平成16年大阪平野の地下構造調査報告書)

※別ページに関連項目があります。

地震動解析技術

■ 斜面防災

平成13年4月に土砂災害防止法が施行され、斜面の崩壊、落石、地すべり、土石流等の災害から国民の生命を守るソフト対策が推進されています。一方では、土砂災害は年々増加しており、対策工事等のハード対策もますます重要となってきています。当社は、斜面の崩壊要因である「地質構造」「水」などを常に念頭におき、斜面防災に取り組んでいます。また、災害対策でも蓄積した調査・設計のノウハウと迅速な機動力で強力にサポートいたします。

様々な斜面災害
様々な斜面災害イラスト
道路災害復旧事業
道路災害復旧事業

上図(左)は考えられる斜面災害をイラスト化したものです。写真(右)は実際に起こった斜面崩壊の様子です。(※上記図、写真はクリックで拡大表示をご覧いただけます。)

地すべり対策事業
道路災害復旧事業
▲上記図はクリックで拡大表示をご覧いただけます。

上記の平面図は、近畿に位置する室生地すべり地区に対して講じられている地すべり対策工の配置を示したものです。これらの内、当社では、茶色線で示される複数の地すべりブロックに対して効果的となる抑止工・抑制工を比較検討し対策工の計画を行いました。

その中で、抑止工である鋼管杭工には、ネジ式継手の開発により継杭として新たに使用が可能となったSM570材からなる杭を使用しております。また、集水井には、近畿では使用事例が少ないRCセグメント構造を採用することで、崩壊性に富む当該地の地質状況に対して安全かつ経済的に施工を行うことが出来ました。

このように、当社では常に新技術の適用性も踏まえ地すべり対策工の計画に取り組んでおります。

※別ページに関連項目があります。

地すべり地対策工設計